RD 潜脳調査室 12話

全盲義体化によって治療という興味深い話。事故などで見えなくなってからの治療ではなく、見えないのが当たり前で、見えるということなど想像もつかないというような立ち場の人間が、急に見えるようになったらどうなるのか。
空の青が思っていた通りの青だったというのは、色、ひいては視覚から受けるイメージと感情との密接な関連性を感じさせるし、視覚が閉じられたことにより他の感覚が鋭くなるというのは有りがちだけど、逆に新しい感覚が備わるという点に注目するは電脳というテーマ性とも合致するし面白かった。
昏睡状態の後に急に電脳世界が開けたハルや、電脳化してないミナモが、立場の違いやそれゆえの共通点などで良い対比になっていたのも興味深い。
ただ、障害者が芸術的感性に優れることが多い、というのは安易に踏み込んじゃったって感じがしないでもない。見えない目が見えるようになったからって安易に感性が閉じられるというのはどうにもぴんとこない。あくまでエイミーの精神面の問題と見ることも出来るものの、電脳、ひいては技術の発展全般に対するアンチテーゼ的にしてしまったせいで焦点がぼやけたように感じた。
エイミーは地球律の追及の上でも関係性が有りそうなので、再登場に期待したいところ。