図書館戦争 10話

暴力に暴力で対抗することに明確な答を持っていなければ、反発する方も明確な打開案も無しに取りあえず反発するとか、ある意味リアルって言えばリアルでは有るが、どうにも見てて頭が痛い。真面目に掘り下げるつもりがないというのが解っているだけに余計に。
仮にも社会人が多数派・上層の意向を背景に中学生レベルの陰湿なイジメを行っているというのもやはり頭が痛い。不当な権力の行使に対抗する立場なんじゃないのかよ、お前ら。
しかもその解決策が更に上の権力をちらつかせることとか最低にも程がある。根底にある思想的対立などとは全くの無関係の立場的な力をかさに着た糞女共の悪質なイジメの対処の為に、人情も思想も取っ払ったただ「力」による解決を行っただけ、と解釈すれば一応の筋は通る。でも、その場合この作品でやる意味が全く無い。水戸図書館が非武装主義である理由とかそんなことはどうでも良くて、今回においてはただ特殊部隊が少数派であり肩身が狭いということが言いたかっただけという感じになってしまってる。それとも、不当な力の行使にはとにかくどんな形であれ力で対処するのが良いと言うのがこの作品のテーマということで通すつもりなんだろうか。
ついでとばかりに母親との和解もなされたけど、こちらもやはり腑に落ちない。心配かけたというのも事実だし、正面からぶつかることを避け真相を告げることを先延ばしにしてきた郁が全面的に悪い筈なんだが、逆切れして殴った挙句後になってもそのことを反省してるようには見えないし、母親の方も結局理解を示したのかどうか良く解らない。実はお互い想い合ってたんだよ、ってことだけでうやむやにしてしまったような。
ブコメの方もいつのまにか一気に進展した感じがして違和感があった。心配しているということに気付けと愚痴る柴崎に、頭を撫でてもらうことが「いつもの」になっている郁、頭を撫でるどころか肩まで抱く堂上。どれも、いつの間にそこまで、という感じだった。