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コードギアス ナイトメアオブナナリー1巻」
ナナリーが主人公となったスピンオフ作品。
ナナリーが主人公となりナイトメアに乗って大暴れって時点でアニメ版とは全然違う内容になっているわけだけど、核となっている設定や作中で発生する主要な事件が共通しているため、裏反逆のルルーシュと言っても良いぐらいアニメ版一話からIF分岐したように感じられる作品となっています。事件に関しては、アニメ版と同様にゼロの暗躍が主な原因だけども、ゼロの正体や思考が読めなくなっているので、事件を起こした当事者の視点であるアニメ版とはまた違った感覚で見ることができます。
この作品ならではの点として、もちろん最大なのはナナリーがナイトメアに乗ることと、そのときの豹変ぶりと言って良いでしょう。ですが、ナイトメアに乗らない時のナナリーは基本的にはあくまでわれわれのよく知るナナリーで、前述のアニメ版との共通項も加えてアニメ版ファンを突き放したものではないというのは大きいと思います。あと、作中ナナリーのナイトメアの動きからマリアンヌが想起されたりとニヤリと来るポイントもあります。
もう一つのならではという点はブリタニア側にもギアス能力者が出てくること。ギアスというのはアニメ版ではあくまでルルが付けた名称なので、この作品でその名称が普通に使われているということや、ギアス能力の内容(腕力増強など)に違和感があるものの、ロボット物としての派手さに加え能力バトルの側面も付加しており、ルルーシュによる知略戦に代わり作品を盛り上げる要素になっています。1巻の時点では本格的な活躍はまだですが、能力者の一人がナナリーの同級生で友人だったりと、ナナリーの同世代の友人というやはりこの作品ならではの要素として、ナナリーとどう関わっていくかが見所となっています。
1巻の時点の総評としては、スピンオフとして、IFの世界の話として、裏面を描いた作品として良作と言って良いと思います。
 
コードギアス 反逆のルルーシュ コミック版2巻」
アニメ版のコミカライズ的作品。
連載誌がAsukaのせいかアクション控え目な上に、ナイトメアフレームは存在すらしないのが特徴。ストーリー的にも基本はアニメ版と同じだけど、ナイトメア戦が主軸となるナリタ戦などが飛ばされているほか、戦闘面の個性が強いコーネリアなどのキャラの存在も省略。
上記のように端折られてる部分が多い割りにそんなに駆け足のイメージが無いのは、要素抽出と構成が上手いからだろうか。ルル、スザク、カレン、ユフィに特に心理描写とキャラ間の交友の描写が集中していて、それぞれが丁寧に描かれているのも乱雑にストーリーを追っている感を払拭している大きな要因かもしれない。
他作品のコミカライズというと中途半端に終わったり、全然別物になっていたりと本当にとりあえずコミック版を出しただけというものが多い中で、アニメ版に沿ったものとしては非常にまとまったものになっていると思います。それゆえに物足りない部分も有ると言えばそうですが。
あと、この作者さんの描くデフォルメ調のキャラは可愛いので、それはちょっとした見所と言えるかも。
 
それにしてもどの媒体でもオレンジがへたれキャラで共通しててすっかり定着してるなぁ。