「続 夏目友人帳 8話」

続 夏目友人帳」感想
不死伝説の付きまとう人魚を軸に残される者の悲哀を描く少し物悲しい話。
大切な人に先立たれたくないと人魚の血を欲したチズが、連れ合いに先立たれて残された者の思いを知ったことにより、自分が永遠に残される苦しみを与えてしまったのではないかということに思い当たり苦しむ。
また、人魚の方も長く生き続けた残され続ける身である上に、たまに関わってくる人間も不死目当てばかりでひねくれていた。
そんな中で夏目がニャンコ先生もこれまで多くの人間に先立たれているのだということ、自分もいつかニャンコ先生を残して逝くのだと考えるところが非常に印象的だった。
そして最終的には人魚の血を飲ませた訳ではないと判っただけでなく、先立たれて残されるものは悲しみだけではないと示す形でもあり、チズにとって救いとなる綺麗な締めで良かった。渦中の人物が既に亡くなっていることこそが救いとなる、というのも複雑なところではあるけど。
浮舟に名前を返す下りは良くわからないところだった。別に名前返して欲しさで襲ってきた訳でもない訳だし。
そう言えば友人帳に名前が載ってる妖怪としては珍しく礼子さんと夏目を勘違いしてなかったな。これも長く人を見取ってきたせいだろうか。
それにしても塔子さんの可愛さは異常。