アニメ感想

喰霊-零- 12話」
思ったより凄惨にはならなかったな。綺麗にまとまったとは思うものの、物足りなくも有り。室長&桐ちゃん生存は普通に意外だった。巷で流れていたOPで白い羽持ってる人間死亡説の通り、ってことではあるんだけど。
結局黄泉は最初は怨念で動いていたにせよ、その後は神楽に自分を殺させるために動いていたということなのかな。
黄泉の一番の欲求に神楽を持って来ることによる結末は、正に神楽と黄泉の二人を中心に展開された「喰霊-零-」の締めとして申し分無い形。ただやっぱり周囲の人間との因縁も一通り精算して欲しかったところではあるけど。
それにこの最終回の後に原作が続く形になるわけだけど、そこでまた黄泉が復活したり色々台無し感があるのもなんともはや。エピローグでノリが豹変してるのも充分アレな感じでは有ったが。
クオリティ的には原作内容を二期でやる、という展開に期待したいところではあるけど、空気のギャップが大きそうなんだよなぁ。
 
とある魔術の禁書目録 12話」
相変わらず無駄に体張る主人公だなぁ。打算が無いと言うことの現われでは有るんだろうけど、打算無いのを通り越して後先考えて無いだけと言うか。
クローニングの是非が、すでに作られているクローンが殺されるということの問題にのみ摺り返られてるのも気になるところだが。クローンを殺す必要が無くなったとして、クローンの存在の必要性を誰が保証できるのやら。道徳的観念による保証のみで存在が許されるなら、そもそも作られていないわけで。
その道徳観念の方でも、御坂が死んでもクローン達が喜ぶはずがないなどという安易な決め付けがまかり通ってる時点でもやもやするところだし。自殺行為を止めるという目的においては正しかったとは言え。
それに、どうにも大きすぎる問題に対し、小手先だけでどうにか出来ないかともがいてる感じの展開なので色々ストレスが溜まる。解り易い敵がいる展開になっても肩透かしとは思うし、強大な壁を前にあがく少年少女という図式自体は良いとは思うけど。
そういう意味では御坂がヒロインポジションにいるわけで、出番の寡多以前にインデックスの存在意義無くなって来たなぁ。
 
ケメコデラックス! 12話」
謎が解明されるかと思ったら、実質的にはほとんど暴れただけで終わったな。
最後の方でイヅミが割り込んでくる辺りはデウスエクスマキナってレベルじゃねーぞ、って感じ。
二期を匂わせるだけ匂わせる終わった投げっぱなしだったけど、本当に二期やるんだろうか。最後に出てきた女の子が主人公の思い出人っぽい感じではあるが、その登場シーンの一枚絵を固定ってどんな手抜きEDだ。隅で踊ってるケメコがシュールすぎるわ。
暴走ギャグをやりつつ、しっかり話の筋を進め構築していく展開は好感が持てるけど、ギャグにせよお色気にせよ今一つ入り込めなかったので結局なんとも半端な印象しか持てない作品だった。声優陣や作画にはなんら不満は無かったんだけどなぁ。
 
のだめカンタービレ 巴里編 11話」
ただでさえあっと間に終わったという印象なのに、三期決定告知のおかげで余計この二期がただの中継ぎという印象しか持てなくなってしまった。
二期自体は非常に安定した作りで、不満点と言えばやや駆け足なところと演奏者の体の動きの不自然さぐらいなものだったけど、こういう終わり方だと投げっぱなし感までが出ちゃってちょっと辛いところ。
黒木君とかルイとか色々投げっぱなしな部分が多すぎるし、コンサートの成功も厳しい練習の成果というよりはただの予定調和的な印象がどうしても出てきてしまう。
三期も期待するけど、来年秋とか間が空くのもちょっと難点。
 
夜桜四重奏 12話」
結局秋名がウジウジしてた意味は全くなく、普通にチューニングして終わりと何とも冴えない終わり方だった。
ただでさえ力と責任を持つ身と友情との板ばさみからより良い選択肢を選ばんとする「葛藤」ではなく、ただ親友を殺したくないと言う一点のみに拘った「ウジウジ」だったのが、そこから得るものが何も無ければそれが原因で迷惑をかけた周囲に対する責任もなんら感じている風でも無いとか一番の化け物は実はこいつなんじゃないかとすら思える人間味の無さ。折角のプレスコもこの作品にとってはうじうじを余計不快な物にする方向に働いてしまっているとしか。
周囲のキャラからして自分の主張をぶつけるばかりやりたいことをやるばかりで、周りを慮っている描写がほとんど無いのも不快感の一因。
戦闘パートも手も足も出なかった相手に無策に単独で挑むことはとか、偉そうに高見の見物宣言しておきながら、結局罰金程度のリスクのみでほいほい手を出す土地神とかグダグダも良いとこだった。
どうにも不満点が同スタッフの前作の紅とかぶる部分が多いような。特に全然違う作風の作品なのに、主人公のうじうじっぷりの重なりようときたら一種の呪詛めいたものすら感じる。別に原作物に二次製作者が余計な思想を入れるな、とかそう言う次元の話をするつもりもないけど、違う作品を元の色が見えなくなるほど同じ色に染めてしまうのはどうかと思う。