スレイヤーズREVOLUTION 13話

いよいよ最終話では有るが、分割1クールx2形式と言うのが予め解っていただけに余り終わりという感じはしない。
タホーラシアの問題をザナッファーの暴走によって置き換えてしまって、ザナッファーを倒したところで結局根本的な解決には繋がらないんだよなぁ。スタートとしては魔導戦車を巡ってのものだったので、それを追ってジョコンダに辿り着いた末の結末としてはまとまってはいるんだけど。
デュクリスは歪んだ運命論を掲げていたので滅びの未来しかなさそうだったけど、リナに内面の矛盾を指摘されポコタと意見をぶつけ合って割と急激に改心したという印象。死ぬ覚悟してたくせに最終的にはあっさり行き続ける選択を取ったのも急激という感じだったし。ていうかオゼルに関して何か知ってるならここでぶちまけとけと。
オゼルの方は正気を保っていた頃のレゾの遺物だったりするのかねぇ。レゾなら金色の魔王に辿り着いてもおかしくないところでは有るけど、目的などは見えてこない。ゼロスの暗躍を考えると赤眼の魔王の欠片の一つが絡んできそうな気もするところではあるが。
最終決戦では有ったけど、ザナッファーの性質上アメリアやゼルが今一活躍できなかったのは残念なところ。フィルのパンチならザナッファーにもあるいは?とちょっと期待したんだけど、さすがにシリアス展開の壁は厚かったか。
最後のドラグスレイブはなんで効いたんだろう。ラグナブレードでアストラルサイドの壁も斬れたんだろうか。原作だと外皮をやぶりさえすれば内部なら物理的な破壊が効果あるということで、リナがラグナブレードで穴空けて手を突っ込んでファイアボールという形だったが。
あと、ED入る前に瞬間映ったズーマがトラウマ物のインパクトだったせいで最終回の余韻も一気に吹き飛ばされたなぁ。
総評としては1期のノリをそのままにうまく再アニメ化したなぁ、という感じ。また、原作読者的にも巧みと思わせるようなちょっとした気の効いた演出がところどころに有った点は、過去のアニメ化を超えたと言えると思う。例えば今回でもシルフィールの炎の矢が人参を思わせる形状だったのは芸が細かいと思った。
惜しむらくはオリキャラを今一つ生かせなかった点かなぁ。ポコタが獣人になった細かい経緯や獣人になったことにより生じる葛藤などが語られなかったのは残念だし、敵方でもジョコンダは小物感が強すぎた。サイラーグとの関係性を散々匂わせておいた掘り下げ無しっていうのも物足りない感じだし。レゾが話の中心になるであろう次期にはその辺触れられるんだろうか。