CLANNAD 22話

いささか消化不良。
渚の精神状態がなんら解決しないまま、とりあえず舞台に立たせとけ的な流れに見えたため、その後の父親が励ます場面も痛々しく感じられてしまった。
最後にだんご大家族を歌ったという場面が端折られたのももったいない、という感じ。結局劇の全貌を視聴者がうかがう機会が与えられなかったので、どうにも精神的に満たされない。ただでさえ幻想世界の意味とか劇との関連性の説明が与えられないままだというのに。ここはやはり二期に期待するしかないのか。
渚と朋也の物語としてはこの上なく綺麗にまとまったとは思う。ただ渚にも朋也にも細かな感情の描写がこれまでそれほど豊富になされて来たわけではないので、それを主軸とするにもやはり物足りない感じ。渚と朋也の恋愛感情に関しては周りの視点からの補完が主だった上に、その補完は主に朋也に集中していたのも物足りなく感じる要因か。これは渚視点で話が進むことがほとんどないだけに余計に。
総評としては風子、ことみの個別の話の描写がそれぞれ秀逸だっただけに、それらに比べて渚の話の満足度が低かったのが勿体無いと思った。杏、椋、智代の話が渚の話に組み込まれる形となったこと自体には文句はないし、上手く挿入したとも思えるが、それもまた最後が物足りなく感じる要因になってしまっているのも惜しいところ。幻想世界に関しては二期に期待するしかないという感じになってしまってるけど、適当に解説して終わりにされるよりはこういう形のほうがまだマシか。