「RIDEBACK 12話」

RIDEBACK」感想
琳はバレエにおいて母が到達した境地に、ライドバックに乗る事により到達しようとし、またそれはすずりが望んだ事でも有った、というのが概ねな最終回の内容でそれ自体には全く問題は無い。
のではあるが、それ以外の要素全てが成り行きで決着ついてしまっているのはどうしたものか。
ご都合主義的という以上に正直この内容がやりたいというだけならテロなどの要素は全く必要は無かった。少なくとももっとウェイトは小さくて良かった。
結局のところ琳は荒れる周囲の環境の中で自分の道を見つけようとするキャラではなく、荒れる周囲の環境は無視して自分の道を貫くキャラであり、その目は自分の近くの限られた人間にしか向けられていなかった。テロや軍や癒着やらといった背景とは相性がとことん悪い主人公であった。
1話で見せたライドバックという新たな可能性を後の展開で自ら潰していったのは本当に勿体無いと思う。無人ライドバックであるグリモアは可能性の一つの極地として見所が有ったのだが、それとて人間の乗ったライドバックとの対比などは一切行われておらず小道具に過ぎなかったし。グリモアは無慈悲な粛清者としての側面すら、警察に発砲するほどの暴走状態でありながら踊っている琳には空気読んだ対応しかしないとか失笑物で、二重三重に勿体無い存在だった。
結局何がしたいかよく解らないまま終わった作品だったなぁ。原作を見れば印象も変わるのだろうか。